5631 日本製鋼所
大型鋳鍛鋼、樹脂成形機で世界有数。射出成形機にも強み。防衛関連も。
防衛省向け砲身・砲弾・弾薬包の国内唯一のプライムメーカーであり、弾薬備蓄増強(防衛3文書で「継戦能力」が最重要課題に指定)の直接的な受益者。代替がきかない独占的ポジション。
最強の反論: 防衛事業は産業機械セグメントの一部であり、樹脂機械等の民生事業が売上の大半を占めるため、防衛費増が業績全体に与えるインパクトは限定的。
結論(Phase 3時点): 3M+12.0%と出遅れており、防衛テーマの中で最も織り込みが進んでいない大型銘柄。砲弾の国内唯一メーカーという代替不可能なポジション。Tier A判定。
- PO発表: なし
- 行政処分: 2022年に子会社日本製鋼所M&Eで検査不正が発覚し役員処分済み。直近の新たな行政処分は確認されず
- 上場廃止・債務超過: 該当なし
- 信用倍率: 7.67倍(基準内だがやや高め)
| 軸 | 評価 | 根拠 |
|---|---|---|
| カタリスト確信度 | 高 | 閣議決定済み。弾薬備蓄増強は防衛3文書の最重要項目。砲身・砲弾で国内唯一のメーカー |
| テーマ接続性 | 強 | 株探テーマ「防衛」。砲弾・弾薬は防衛費増の直接的な使途。ニッチだが代替不可能 |
| 需給構造 | 中 | 時価総額7,456億円(中型)。信用倍率7.67倍(やや高め)。出来高は平均比1.09xで活況 |
| 織り込み度 | ✅ 出遅れ | 3M +12.0%。バッチ1の中で最も織り込みが進んでいない |
| 基本体力 | 問題なし | 3Q累計: 売上2,011億円(+16.4%)、営業利益175億円(+2.9%)。中計JGP2028で防衛拡大明示 |
| 型 | C型 | 弾薬備蓄増強は年度予算で毎年執行される構造的需要 |
タイムライン: 2026年8月概算要求(残り約6ヶ月。弾薬調達は毎年度の予算執行で継続的に確認可能)
- 防衛事業の売上比率が全体に対して限定的(産業機械セグメントの一部)
- 信用倍率7.67倍はやや高め。買い残の重さが上値を抑える可能性
- 2022年の子会社検査不正が市場の信頼に影を落としている可能性
- 樹脂機械等の民生事業の景気感応度
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 現在値 | ¥10,020 |
| 1W | +7.1% |
| 1M | +11.3% |
| 3M | +12.0% |
| 高値比 | -3.4% |
| Vol比 | 1.09x |
| 織込度 | ✅ 出遅れ |
Devil's Advocateからの指摘(Tier A → Tier B降格):
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防衛売上比率の不透明さが最大のリスク。 「砲弾の国内唯一メーカー」という独占性を高く評価しているが、防衛関連機器は産業機械セグメントの「一部」であり、具体的な売上比率が開示されていない。仮に防衛売上が全社売上の7-9%程度だとすると、「防衛テーマ銘柄」としてはテーマ純度が低い。
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信用倍率7.67倍は買い残が重く、上値を押さえる。 Tier A銘柄なら信用倍率5倍以下が望ましい。
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「出遅れ」は正当な割引の可能性がある。 3M+12.0%が他の防衛銘柄対比で低いのは、市場が防衛売上比率の低さを織り込んでいるためではないか。
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2022年子会社(日本製鋼所M&E)検査不正の影響。 防衛省は品質管理に極めて厳格であり、過去の不正履歴が新規受注の優先度に影を落としている可能性がある。
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主力事業の樹脂機械は中国経済に敏感。 中国の景気減速が樹脂機械の受注に影響し、全社業績が悪化すれば「出遅れ」がさらに深化するリスクがある。
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見落としリスク: 防衛費9兆円のうち半分以上(約4.5兆円)は過去の装備品購入ローン(歳出化経費)の返済。新規調達に回る実質予算は見かけほど大きくない。
判定変更: Tier A → Tier B降格(理由: 防衛売上比率の不透明さ、信用倍率の重さ、「出遅れ」が適正評価の可能性)