4403 日油
油脂化学系製品大手。機能化成品、化薬、ライフサイエンス、DDS事業など多角化。
日油は世界的にも稀有な総合火薬メーカーであり、防衛用発射薬・ロケット推進薬・火工品で独占的地位を持つ。推進薬増産に1,000億円投資を決定済みで、防衛費増加の直接的・確定的な受益者である。
最強の反論: 化薬事業は売上全体(2,300億円)の約17%に過ぎず(387億円)、利益貢献も限定的。機能化学品(DDS等)が本業であり、防衛テーマだけでは動きにくい。
結論: 1,000億円設備投資の決定は「本気度」の証拠。化薬事業は売上+17%成長見通し(453億円)で加速中。3M-0.4%と完全に出遅れており、防衛テーマの中で最も割安な本命級。買い。
- PO: 該当なし
- 行政処分/不正: 該当なし
- 上場廃止/債務超過: 該当なし
| 軸 | 評価 | 根拠 |
|---|---|---|
| カタリスト確信度 | 高 | 閣議決定済み。日油自身が推進薬増産1,000億円投資を決定(2027-2029年稼働) |
| テーマ接続性 | 強 | 総合火薬メーカーとして発射薬・推進薬・火工品を製造。防衛省の弾薬確保方針の直接的受益者。株探テーマ「防衛」「火薬」タグ |
| 需給構造 | 良 | 時価総額約7,000億円(プライム)。大型で機関投資家の参入障壁低い。Vol比1.41xで出来高は増加傾向 |
| 織り込み度 | ✅出遅れ | 3M -0.4%。防衛テーマが全面高の中で全く織り込まれていない。高値比-10.9%で調整済み |
| 基本体力 | 問題なし | 5期連続最高益更新中。経常利益479億円予想(+2.9%)。PER約18x。安定した財務基盤 |
| 型 | C | 1,000億円投資は構造的コミットメント。2027-2029年の設備稼働で中期的な利益成長が見込める |
タイムライン: 2026年8月概算要求 + 設備稼働2027-2029(複数のカタリストが時間軸上に並ぶ)
- 化薬事業は全体の約17%で、防衛テーマ単独では株価ドライバーとしてのインパクトが限定的
- 本業の機能化学品の業績が悪化すると、防衛恩恵が相殺される
- 1,000億円投資の回収リスク(防衛予算の方向転換は考えにくいがゼロではない)
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 現在値 | ¥2,970 |
| 1W | +2.4% |
| 1M | -4.7% |
| 3M | -0.4% |
| 高値比 | -10.9% |
| Vol比 | 1.41x |
| 織込度 | ✅ 出遅れ |
Devil's Advocateからの指摘(Tier A維持):
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化薬事業は全社売上の約17%(387億円)。 投資対効果が出るのは2027-2029年の設備稼働後であり、2026年時点では「お金を使った」段階に過ぎない。投資の回収が始まる前に株を買う根拠は「期待」でしかない。
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3M -0.4%の出遅れには理由がある。 市場は「防衛テーマ」としてではなく「機能化学品メーカー」として日油を見ている。DDSや有機過酸化物が本業であり、防衛テーマで日油が買われるには市場のナラティブ転換が必要。
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1,000億円投資のうち自社負担分と国費負担分の内訳が不明。 全額が自社負担であれば、減価償却負担が2027年以降の利益を圧迫する。
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5期連続最高益は化薬以外の事業が牽引。 機能化学品(DDS・有機過酸化物)が好調だが、これが悪化すると防衛テーマの恩恵を相殺して余りある。
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火薬製造は安全管理コストが高い。 増産に伴う安全管理費・保険料の増加が利益率を圧迫するリスクがある。
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見落としリスク: 円高進行時の機能化学品(海外売上比率高い)業績悪化。
判定変更提案: Tier A維持(反論はあるが、出遅れ+大型+確定投資のトリプルは他候補より優位。反論はあるが覆すほどではない)