9101 日本郵船

5,369円 -0.20% PASS

総合海運大手。海運売上高で国内トップ。海・陸・空の物流サービスを連携。

チャート
9101.T / 3M
確信度: 中 PASS(Phase 3: WATCH → Phase 4 DA降格) 2026-02-28
投資テーゼ
  1. テーゼ: 海運国内売上高トップ。LNG船89隻(関与船120隻超へ拡大中)、VLCC22隻を保有。ホルムズ海峡封鎖→タンカー運賃急騰+LNG代替輸送需要で直接恩恵。PBR0.76は解散価値以下、配当利回り4.19%で下値が固い。
  2. 最強の反論: LNG船89隻の大半は長期定期用船契約(10-20年)であり、スポット運賃急騰の恩恵は限定的。2026/3期は純利益56%減予想(実際には下方修正で経常利益-61.3%減に拡大)でファンダメンタルが悪化中。3M+8.5%と出遅れているのは業績悪化を織り込んだ結果であり、「出遅れ」ではなく「正当に評価されている」。
  3. 結論: テーマ接続性は高いが、経常利益-61.3%減という大幅下方修正が確認された。LNG長期契約の恩恵限定性と合わせると、このカタリストでWATCHする資金があれば飯野海運(Tier B)に集中すべき。PASS。
Hard Guard: CLEAR(子会社の行政指導あり) CLEAR
チェック項目 結果 備考
PO・増資 CLEAR 該当なし
行政指導(子会社) 注記 郵船クルーズ(子会社)が2025/12に国土交通省から海上運送法に基づく警告書。本体の貨物海運事業とは無関係。Hard Guard FAILにはしない
上場廃止・債務超過 CLEAR 自己資本比率67.6%で極めて健全
ストップ安 CLEAR 該当なし
信用倍率 CLEAR 4.16倍(10倍以下)
評価
評価 根拠
カタリスト確信度 軍事準備進行中だが外交的解決の可能性残る
テーマ接続性 LNG船89隻+VLCC22隻でホルムズ海峡封鎖の直接受益者。封鎖→迂回→船腹逼迫→運賃上昇の因果関係が明確。ただしLNG船の大半は長期契約のためスポット運賃急騰の恩恵は限定的
需給構造 信用倍率4.16は健全。時価総額2.33兆円で流動性十分
織り込み度 ✅ 未織込 3M+8.5%、1M+5.7%はバッチ内最も低い。ただし「出遅れ」ではなく業績悪化を正当に反映した結果
基本体力 財務最強・業績最弱 自己資本比率67.6%で財務は鉄壁。PBR0.76。しかし経常利益-61.3%減(下方修正確認済み)で業績は大幅悪化中
C型候補 封鎖長期化ならC型。短期なら連想A型で終わる
タイムライン 3月上旬〜中旬 攻撃報道時に+5-8%程度の反応はあるが、業績悪化がアンカーとして機能し上値を抑える
リスク
  • 経常利益-61.3%減(下方修正確認): Phase 3評価時点の「純利-56%」から、その後の下方修正で経常利益-61.3%減に拡大。業績悪化がさらに深刻化
  • LNG船の長期契約主体: 89隻のうち大半は10-20年の長期定期用船契約。スポット運賃急騰の恩恵はほぼない。「LNG船89隻」は需要者向けの印象論
  • 自動車・航空運送事業の同時悪化: コンテナだけでなく自動車輸送(郵船ロジスティクス)・航空運送再編も逆風で、複数事業が同時に悪化している構造的問題
  • PBR0.76は「バリュー」ではなく「業績悪化の正当評価」: 内部留保が純利益-56%で目減りするため、PBRが低い状態が改善されにくい
  • 代替案(飯野海運)の存在: 同カタリストで飯野海運(信用倍率0.90の売り超、Tier B)が既にある。日本郵船をWATCHする合理性がない
DA反論(Phase 4結果)

Phase 4 Devil's Advocate分析によりWATCH → PASS降格

主要反論:
1. 経常利益-61.3%減への下方修正確認(Phase 3評価後にさらに悪化)
2. LNG長期契約で「テーマ接続性の高さ」と「実際の業績インパクット」が乖離している自己矛盾
3. 飯野海運(Tier B、信用倍率0.90売り超)という優位代替案の存在
4. PBR0.76を「バリュー安全マージン」と評価することの誤り(業績悪化で正当に低い)

→ 詳細は phase4_hormuz_da.md 参照

判定: PASS

アクション: このカタリストでは完全スルー。資金は飯野海運(9119、Tier B)に集中すべき。日本郵船は「ホルムズ封鎖が1ヶ月以上継続し、LNG船の長期契約条件がリプライシングされ始めた」というC型確認後に、中期ポジションとして再評価する候補。現在はその段階にない。

omowaku / 20260227_アメリカのイラン攻撃 / 9101_日本郵船 最終更新: 2026-02-28